この時期、娘の寝つきが悪く寝かしつけには苦労していた。
12時を過ぎても寝ない時もあり、夜中に抱っこをしながら散歩をすることもあった。
そんな中でもお風呂の後のミルクタイムは眠る可能性が高く、寝室まで娘を連れて行き真っ暗ななかでミルクをあげてそのまま寝かしつけることが多かった。
(この時期はまだ歯が生えていなかったため、歯磨き無しでそのまま寝られた)
ある日、いつも通りのミルクタイムから寝かしつけをして、膝の上で娘がうとうとしていた。
パチンッ、パチンッ
(ん?この音は・・・?)
寝室の隣のリビングで嫁が爪を切っていた。
爪を切る音に反応し、娘がビクッビクッと動き始める。
(まずい!娘ちゃんが起きる!嫁ちゃん!気づいてー!)
嫁に手を振って爪切りを止めてもらうように合図を出しても、こちらに背中を向けているため気が付かない。
ついには娘が起きて泣き出してしまった。
なんとか寝てもらおうと抱っこをしてあやしてもダメ。
あんまりに泣くため、義母も一緒に寝かしつけを手伝ってくれた。
嫁も、悪いことをしたと思ったのか、爪切りを中断して手伝ってくれたが、ダメだった。
必死に娘をあやしている横で、嫁がひと言。
ミルクでの寝かしつけなんてこんなもんだよなー
(え・・・?)
確かに、遊び疲れて眠るより浅いのは間違いないが、なぜそんなことを言うのだろうか?
知らずにやったことだし、爪を切っていたことを非難するつもりは無いが、起こしたことを悪びれることもなく言っていい言葉だろうか?
言い争うと余計に娘が眠れなくなるため、寝かしつけに専念したが一年以上経つ今でも、あの言葉の気持ち悪さは忘れられない。
(今日はスムーズに寝てくれた。このまま眠りが深くなったら、布団に寝かせてあげよう。)